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新しい帯状疱疹ワクチン、シングリックス

[2021.11.11]

帯状疱疹ウイルスについて

帯状疱疹は、多くの人が子供の時に感染する水ぼうそうのウィルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が原因で起こります。水ぼうそうが治った後も、ウィルスは体内の神経に潜伏して過労やストレスなどで免疫力が低下すると、ウィルスが再び活性化され、大人の場合には帯状疱疹を発症します。帯状疱疹は体の片側の一部にピリピリとした痛みが現れ、その部分に赤い発心が出てきます。痛みは徐々に増していき肋間神経痛となります。症状の多くは上半身にあらわれますが、顔や目、頭などに出ることもあります。発症すると皮膚の発疹だけではなく、神経にも炎症を起こし痛みを伴います。神経の損傷がひどいと、発疹が治った後も痛みが続くことがあります。

日本人の成人の90%以上に水痘・帯状疱疹ウイルスが体内に潜伏しています。

50歳を過ぎたら帯状疱疹に要注意

加齢により免疫力が低下してくると特に50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれています。疲労やストレス、糖尿病やがんなどにより免疫力が低下して発症することもあります。

 

帯状疱疹後神経痛

水痘・帯状疱疹ウイルスにより神経が損傷されることで皮膚症状が治った後も痛みが残ることがあり、3か月以上痛みが続くものを帯状疱疹後神経痛と呼びます。この痛みは「刺すような痛み」や「焼けるような痛みと表現され、数年にわたって痛みが改善されないこともあります。50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約2割が帯状疱疹後神経痛になると言われています。特に高齢者では帯状疱疹後神経痛の危険度が高く、予防が重要です。

 

帯状疱疹の合併症

帯状疱疹は東部や顔面に症状が出ることもあり、目や耳の神経が障害されるとめまいや耳鳴りといった合併症が起こることがあります。重症化すると視力低下や失明、顔面神経麻痺などの重篤な後遺症が残ることがあります。また最近では水痘・帯状疱疹ウイルスが群発頭痛や片頭痛に関与しているのではないかと考えられています。特に群発頭痛と帯状疱疹ワクチンに関する最新研究では、ワクチン接種後に改善がみられた人は実に99%にものぼるとの報告があり、群発頭痛の治療に期待されています。なお、当院ではかかりつけの患者さんのみに群発頭痛のワクチン接種を行っています。

 

帯状疱疹への新しいワクチン

当院で採用しているシングリックス(グラクソ・スミスライン社)は2021年3月に発売になった新しい帯状疱疹を予防するためのワクチンで、病原性をなくしたウィルスの一部を成分とした不活化ワクチンです。

 

このワクチンは50歳以上で97%、70歳以上で90%と今までにない帯状疱疹に対する優れた予防効果を発揮します。シングリックスは筋肉内に注射します。2回の接種が必要で、2か月あいだをあけます。多くの方に注射部位の痛みや腫脹が出現しますが、これは水痘・帯状疱疹ウイルスに対する強い免疫力を作ろうとする仕組みが働くためと考えられています。副反応の多くは3日以内に収まります。このワクチンは50歳を過ぎたら接種できるようになります。

 

水痘ワクチンとシングリックスとの比較

以前から使用されている水痘ワクチン(ビケン)とシングリックスの比較です。

  水痘ワクチン(ビケン) シングリックス
種類 生ワクチン 不活化ワクチン
回数 1回 2回(2カ月後に2回目)
効果 50〜60% 90%以上
持続期間 5年程度 9年以上
副反応 接種部位の痛み
腫れ、発赤
3日~1週間で消失
接種部位の痛み
腫れ、発赤
3日~1週間で消失
メリット 1回で済む 免疫が低下している方にも接種できる
予防効果が高い
持続期間が長い
デメリット 免疫が低下している方には接種できない
持続期間が短い
痛い
2回接種が必要

なお、ワクチンは保険適応外となります。帯状疱疹ワクチン、シングリックス接種ご希望の方は当院受診の上、ご相談ください。

 

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