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脳幹部手術

症状改善を目的とした脳幹部手術

脳幹部出血(橋)のCT所見

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日本では脳幹部病変に対して積極的に手術されることは少なく、また世界でも脳幹部手術を自信をもってできる脳神経外科医が依然として少数なのが現状です。

私はドイツ臨床留学時に、International Neuroscience Institute Hannover (INI)のSamii教授とBertalanffy教授の下で脳幹部手術のトレーニングを受けました。

そしてドイツと日本で症例を重ね、特に脳幹部の出血性病変に対して意識障害や手足の麻痺、眼球運動といった症状の改善を見込める手術ができる可能性があることを確信しており、脳幹部病変に対して頭蓋底手術や半坐位手術を駆使して、手術時間の短く、体に負担の少ないドイツ流手術を実践しています。

実際に今までに脳幹部出血に対して手術を受けた患者さんたちは劇的に症状が改善し、大変満足していただいております。

この経験はすでに国際学会や英文論文として学術的に報告しております。

Surgical Treatment for Primary Brainstem Hemorrhage to Improve Postoperative Functional Outcomes. World Neurosurg. 2018

・世界で初めて症状改善を目的とした特発性脳幹部出血への手術の報告

出典論文 

Improvement of Respiratory Depression in a Patient with Primary Medullary Hemorrhage Following Removal of Hematoma in the Half-sitting Position. J Neurol Surg A Cent Eur Neurosurg. 2018

・呼吸抑制を呈した特発性延髄出血を手術により改善させた報告

出典論文 

Intradural combined transpetrosal approach for primary pontine hemorrhage. World Neurosurg. 2019

・特発性橋出血に対してiCTPAという新しい手術法を施行した報告

出典論文 

脳幹部手術と治療には確固たる治療戦略と豊富な経験が必要です。もし他院で手術適応がないと診断されても、手術により症状改善が見込める場合もあるのでご相談ください。いままでの豊富な経験に基づいて脳幹部病変に対しての治療に対して診察やセカンドオピニオンも随時受け付けております。

症例提示

20代男性。(患者さんより承諾を得て公開しております)

左外転神経麻痺による複視と左半身不全麻痺(MMT 4/5)を訴え当院受診。。CT 上右中脳に出血を認め,MRI ではT2 にてポップコーン状の所見を認め,右中脳海綿状血管腫からの出血と診断した。

CTとMRI(T2*) にて中脳海綿状血管腫からの出血を認める

 

当院入院後4 日目で症状増悪し、CT 上血腫増大を認めたので再出血したと考えた。

CTにて中脳海綿状血管腫の出血増大を認める

 

患者さんと,家族と面談し,再出血の予防並びに症状改善の目的にて手術する旨を説明し同意を得て手術を施行した。術後MRIにて血腫除去並びに海綿状血管腫の全摘出を確認した。

CTとMRI(T2*) にて中脳海綿状血管腫の全摘出を認める

 

術直後から眼球運動は改善し,左外転神経麻痺は消失した.また術後1 週間で左半身麻痺はMMT5/5 に改善した.mRS は3 → 1 に改善し,リハビリ病院でのリハビリを経て術後1 カ月には復職した.

 

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