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【減酒ドクター監修】お酒をやめるから減らすへ。糖尿病悪化を防ぐアルコール依存症の基礎知識

[2026.04.13]

アルコール依存症減酒、そして糖尿病は医学的には非常に密接に関係しています。

お酒を少し減らすだけという一歩が、糖尿病のコントロールを劇的に改善することも少なくありません。

本記事では、最新の医学的知見に基づき、お酒と血糖値の意外な関係と、無理のない減酒のコツを解説します。

なぜお酒が糖尿病に悪いのか?

多くの患者さんは糖質の少ない蒸留酒なら大丈夫と考えがちですが、実はアルコールそのものが血糖値に悪影響を与えます。

  • 肝臓の働きをブロックする

    通常、肝臓は血糖値が下がると蓄えた糖を放出しますが、アルコールが入るとその分解を最優先してしまいます。その結果、血糖値が不安定になり、特に薬物療法中の方は重篤な低血糖を起こすリスクが高まります。

  • インスリン抵抗性の悪化

    過度な飲酒は、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効きを悪くします。

  • 高カロリーと食欲増進

    アルコールは 1g あたり約 7kcalと高エネルギー。さらに、理性を司る脳の働きを鈍らせ、脂っこいおつまみの食べ過ぎを招きます。

【参考文献】

日本糖尿病学会 編著:糖尿病診療ガイドライン2024. 南江堂.

(過度の飲酒はインスリン抵抗性を惹起し、良好な血糖管理を困難にすると指摘されています。)

依存症と減酒の新しい考え方

以前は、アルコール問題の解決策は断酒(一滴も飲まないこと)のみとされてきました。

しかし、現在は早期の段階で減酒という目標を立てるアプローチが注目されています。

アルコール依存症のサイン

アルコール依存症は意志が弱いからではなく、脳の回路が変化する病気です。

・飲む量をコントロールできない。

・飲まないと手が震える、イライラする。

・健診で指摘されても隠れて飲む。

これらに心当たりがある場合、単なる不摂生ではなく、専門的なサポートが必要な段階かもしれません。

今日からできる!無理のない減酒のステップ

糖尿病の悪化を防ぐために、まずは以下の3つの工夫から始めてみましょう。

飲まない日(休肝日)を固定する

週に2日以上の休肝日を設けることで、肝臓を休ませ、インスリンの効果を回復させます。

チェイサー(水)を同量飲む

お酒の合間に同量の水を飲むことで、アルコールの分解を助け、飲み過ぎを物理的に防ぎます。

ノンアルコール飲料の活用

最近のノンアルコール飲料は非常にクオリティが高く、脳を飲んだ気分にさせるのに有効です。

【参考文献】

厚生労働省:健康日本21(第三次).

(生活習慣病のリスクを高める飲酒量として、男性は1日40g以上、女性は20g以上と定義され、削減が推奨されています。)

減酒ドクターからのメッセージ

糖尿病治療において、お酒を完全に断つことは理想ですが、それがストレスになって暴飲暴食しては本末転倒です。

まずは自分がどれだけ飲んでいるかを正確に把握し、主治医に正直に話すことから始めてください。最近では、飲酒欲求を抑えるお薬(減酒薬)や減酒アプリHAUDYなども登場しており、医学的な力でお酒を減らすことが以前よりスムーズになっています。

あなたの健康を守るのは、完璧な断酒ではなく、今日から始める少しずつの工夫です。

【参考文献】

・厚生労働省 e-ヘルスネット「アルコールと糖尿病」

・日本アルコール・アディクション医学会「新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン」

・Diabetes Care (American Diabetes Association) - Alcohol and Glycemic Control findings.

 

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執筆者情報

日本とドイツの医師免許を持つ脳神経外科医

市村 真也(いちむら しんや)

【保有資格・所属学会】

  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本脳卒中学会専門医
  • 脊椎脊髄外科専門医
  • 日本脊髄外科学会認定医
  • 日本がん治療認定医
  • 日本神経内視鏡学会技術認定医
  • 日本医師会認定産業医
  • 日本医師会認定健康スポーツ医
  • ドイツ医師資格
  • ドイツ脳神経外科学会正会員
  • ヨーロッパ脳神経外科学会正会員

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