メニュー

【理学療法士監修】整形外科手術後のリハビリはなぜ必要?

[2026.04.13]

退院後こそが本当の回復のスタートです

はじめに

「手術は終わったので、もう安心ですよね?」

結論から言うと
手術だけでは“元の生活”には戻りません。

現在の医療では、入院期間が短縮されており、
退院後のリハビリの質と継続が回復を大きく左右します。

本記事では、理学療法士の専門的視点から
「術後リハビリの必要性」と「最近の医療の課題」をわかりやすく解説します。

手術後にリハビリが必要な3つの理由

① 手術は「構造」を治すものであり、「動き」は戻らない

手術では

  • 骨の固定
  • 人工関節の挿入
  •  靭帯の再建

などを行いますが、

  • 筋力
  • 関節の動き(可動域)
  • 協調性

は自然には回復しません。 動ける身体を取り戻すためにリハビリが必要です。

② 筋力低下・関節拘縮(廃用症候群)の予防

術後は安静期間により

  • 筋力が急激に低下
  • 関節が固まる
  • 歩行能力が低下 します。

研究では
 早期リハビリにより機能回復が促進されることが示されています(Masaracchio et al., 2017)

③ 合併症の予防(命を守る役割)

リハビリには以下の予防効果もあります

  • 深部静脈血栓症
  • 肺炎
  • 転倒

  リハビリは単なる運動ではなく“治療”です。

【重要】入院期間は年々短くなっています

現在の医療制度(DPC制度)では早期退院が推奨されています。

その結果

  • 手術後すぐに退院
  • 回復途中で自宅へ

というケースが増えています。

在院日数短縮による問題点

① リハビリが不十分なまま退院

本来必要とされる回復期間に対して 十分なリハビリが行われないまま退院となるケースが増えています。

② 「生活できるレベル」に達していない

病院では
• 歩ける
• トイレに行ける

で退院可能となりますが、

自宅では

  • 段差
  • 家事
  • 仕事復帰

が求められます。

「できる」と「生活できる」は別問題です。

③ 再発・再手術リスクの増加

リハビリ不足により
• 関節の可動域制限
• 筋力不足
• 動作不良   が残ると

再受傷・再手術のリスクが高まります。

退院後もリハビリがとても重要です

現在の医療では

入院中:回復の準備
退院後:本格的な回復期

となっています。

当院でのリハビリの特徴

川崎中央クリニックでは、術後の患者さまに対して以下を重視しています。

退院直後からの継続的リハビリ

空白期間を作らず回復を最大化

個別プログラムの作成
  • 手術内容
  • 年齢
  • 生活環境

に合わせたリハビリを提供

 自宅での運動指導

通院時だけでなく日常生活の中で回復できるプログラム

 社会復帰までサポート
  • 仕事復帰
  • スポーツ復帰

まで見据えた支援

まとめ

整形外科手術後の回復は手術だけでは不十分です

特に現在は

  • 在院日数の短縮
  • 高齢化
  • 早期社会復帰の必要性

により退院後リハビリの重要性がますます高まっています。

最後に(患者さまへ)

「もう少し良くなりたい」
「元の生活に戻りたい」

そう感じている方はリハビリの継続が最も重要です。

お気軽にご相談ください。

参考文献

  •  Masaracchio M, et al.
    Timing of rehabilitation after total hip or knee arthroplasty
    PLoS One. 2017
  • リハビリテーション介入と在院日数短縮  倉林均 他

  • 医療制度と在院日数の推移 厚生労働統計協会

  • 急性期リハビリテーションの重要性 日本理学療法士協会

執筆者情報

医療法人慶真会 川崎中央クリニック  理学療法士

  • 東京都立大学(旧:首都大学東京)卒業
  • 理学療法士(国家資格)
  • 臨床経験 17年
  • 延べ担当患者数 5万人以上

脳血管リハビリ(脳梗塞・脳出血)および運動器リハビリ(整形外科疾患)を中心に、入院・外来・訪問リハビリすべての領域で経験を有する。

急性期後から在宅復帰まで一貫したリハビリ支援を行っている。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME

AIチャットに質問