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花粉症と糖尿病:鼻水・くしゃみが血糖コントロールを乱す理由を医師が解説

[2026.03.29]

花粉症のシーズンになると、くしゃみや鼻水だけでなく

なんだか体がだるい

血糖値が安定しない

と感じる糖尿病患者さんは少なくありません。

実は、花粉症と糖尿病には深い関係があります。今回は、医師の視点から、花粉症が血糖値に与える影響と、薬を選ぶ際の注意点をわかりやすく解説します。

なぜ花粉症で血糖値が上がるのか?

ただの鼻炎だから血糖値には関係ない」思われがちですが、体の中ではストレス反応が起きています。

  • 炎症によるストレスホルモンの分泌
    花粉という異物を追い出そうと体が炎症反応を起こすと、体内でコルチゾールやアドレナリンといったホルモンが分泌されます。
    これらはインスリンの効きを悪くし、血糖値を上昇させる働きがあります。

  • 睡眠不足の影響
    鼻詰まりで寝苦しくなると、睡眠の質が低下します。寝不足は自律神経を乱し、さらに血糖値を上げやすくする要因となります。

【参考文献】 日本糖尿病学会編「糖尿病診療ガイドライン2024」:感染症や炎症が血糖コントロールに影響を与える可能性について言及されています。

花粉症薬(抗ヒスタミン薬)と糖尿病の相性

ドラッグストアなどで購入できる一般的な花粉症薬(抗ヒスタミン薬)の多くは、糖尿病の方が服用しても直接血糖値を上げることは稀です。

しかし、以下の点には注意が必要です。

  • 喉の渇きに注意
    一部の古いタイプの薬には口が渇く(口渇)副作用があります。糖尿病による高血糖でも喉が渇くため、薬のせいか、血糖値が上がっているせいかの判断が難しくなるとがあります。

  • 眠気と活動量の低下
    強い眠気が出る薬を飲むと、日中の活動量が減り、結果として運動不足による血糖上昇を招くことがあります。

要注意!ステロイド治療と血糖値

特に注意が必要なのが、重症の花粉症で処方されることがあるステロイド薬です。

  • 内服薬・注射の場合
    ステロイドには血糖値を急激に上昇させる副作用があります。糖尿病の方は、必ず主治医に相談し、自己判断での服用は避けましょう。

  • 点鼻薬・点眼薬の場合
    鼻スプレーや目薬などの局所投与であれば、血液中に吸収される量はごくわずかなため、血糖値への影響はほとんどないとされています。

糖尿病患者さんのための花粉症対策3か条

  1. お薬手帳を活用する 
    外来受診する際は、必ず糖尿病治療中であることを伝え、お薬手帳を提示してください。

  2. こまめな血糖測定を
    花粉症の症状がひどい時期や、新しい薬を飲み始めた時期は、いつもより念入りに血糖値をチェックしましょう。

  3. セルフケアの徹底
    薬に頼り切る前に、まずは花粉を家に入れない、吸い込まないことが基本です。洗顔やうがい、高性能なマスクの着用は、炎症ストレスを減らす一番の近道です。

【参考文献】 厚生労働省「的確な花粉症の治療のために」:重症度に応じた治療選択と、基礎疾患がある場合の注意喚起がなされています。

医師からのアドバイス

花粉症のストレスを我慢し続けることも、血糖値にはマイナスです。たかが花粉症と放置せず、適切な対策をとって、健やかに春を過ごしましょう。

もし現在、花粉症の薬を飲み始めてから血糖値が下がりにくいと感じている場合は、外来にてご相談ください。

 

 

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執筆者情報

日本とドイツの医師免許を持つ脳神経外科医

市村 真也(いちむら しんや)

【保有資格・所属学会】

  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本脳卒中学会専門医
  • 脊椎脊髄外科専門医
  • 日本脊髄外科学会認定医
  • 日本がん治療認定医
  • 日本神経内視鏡学会技術認定医
  • 日本医師会認定産業医
  • 日本医師会認定健康スポーツ医
  • ドイツ医師資格
  • ドイツ脳神経外科学会正会員
  • ヨーロッパ脳神経外科学会正会員

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