【スパイスドクター監修】その頭痛、気圧のせいかも?スパイスの力で気象病と自律神経を整える、美味しい新習慣
「雨が降る前に頭が重くなる」
「台風が近づくと体がだるい」
こうした天気による不調は、単なる気のせいではなく、医学的に気象病と呼ばれています。
気象病には漢方薬が効果的なのですが、スパイスと漢方薬(生薬)は、実は切り離せない関係にあります。
私たちが普段使っているスパイスの多くは、漢字名を持つ生薬として、実際の漢方処方に組み込まれているからです。
薬を飲むほどではないけれど、なんとなく辛い時期を乗り越えるために、毎日の食事で取り入れられるスパイスの力を活用してみませんか?
医師の視点から、そのメカニズムとおすすめの活用法を解説します。
なぜ気圧の変化で体調が崩れるのか?
私たちの体は、耳の奥にある内耳というセンサーで気圧の変化を感じ取っています。
このセンサーが敏感すぎると、自律神経のバランスが乱れ、血管の収縮や拡張、痛みの物質の放出が引き起こされます。
これが、気象病による頭痛やだるさの正体です。スパイスには、この自律神経を整え、血流をスムーズにする成分が豊富に含まれています。
気象病対策におすすめの4つのスパイス
1. ショウガ(ジンジャー):吐き気と痛みをブロック
ショウガに含まれるジンゲロールやショウガオールには、強い抗炎症作用があります。
また、気圧低下による胃腸の不快感や吐き気を抑える効果も期待できます。
参考文献: ショウガは片頭痛の症状を緩和する可能性が示唆されており、古くから天然の鎮痛素材として注目されています。 (Maghbooli, M., et al. "Comparison between the efficacy of ginger and sumatriptan in the treatment of common migraine." Phytotherapy Research, 2014)
2. シナモン:血流を促しむくみをケア
気圧が下がると体内の水分バランスが崩れ、組織がむくみやすくなります。
シナモンは毛細血管を保護し、血行を促進することで、余分な水分の排出を助け、自律神経を安定させるサポートをします。
3. ターメリック(ウコン):脳の炎症を鎮める
主成分のクルクミンには強力な抗酸化・抗炎症作用があります。
低気圧の際に起こる脳内の血管周囲の炎症を抑え、重だるい痛みを和らげる助けになります。
4. ブラックペッパー:代謝のスイッチを入れる
ピペリンという成分が血管を広げ、交感神経を適度に刺激して体温を上げます。
気圧の変化で活動モードへの切り替えがうまくいかない時のスイッチ役として優秀です。
日常生活への取り入れ方
スパイスは、特別な料理を作らなくても簡単に取り入れられます。
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朝のスパイス白湯
コップ1杯の白湯に、少量のショウガパウダーとシナモンを振り入れるだけで、朝から自律神経が整います。 -
夕食のちょい足し
味噌汁にショウガ、野菜炒めにターメリックとブラックペッパーを加えるなど、いつもの食事にプラスするだけ。 -
無理をしない
スパイスは医薬品ではありません。まずは美味しいと感じる範囲で継続することが、体質改善への近道です。
【注意】 妊娠中の方、持病(特に胆石や胃潰瘍など)がある方、血液をサラサラにする薬(ワルファリンなど)を服用中の方は、過剰摂取を控え、事前にかかりつけ医にご相談ください。
最後に
気象病は、自律神経を整える習慣で和らげることができます。スパイスを上手に使って、天気に左右されない心地よい毎日を目指しましょう。
【参考文献】
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佐藤純「低気圧と気象病のメカニズム」
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日本臨床内科医会「気象病・天気痛について」
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Bode AM, Dong Z. "The Amazing and Mighty Ginger." Herbal Medicine: Biomolecular and Clinical Aspects. 2nd edition.
執筆者情報
日本とドイツの医師免許を持つ脳神経外科医
市村 真也(いちむら しんや)
- 医療法人慶真会 川崎中央クリニック院長/横浜フロント脳神経外科・泌尿器科理事長
- 開成高校卒・慶應義塾大学医学部卒
- 脳神経外科専門医・医学博士
- 月9ドラマ「ヤンドク!」脳外科医療指導
- テレビ出演多数
【保有資格・所属学会】
- 日本脳神経外科学会専門医
- 日本脳卒中学会専門医
- 脊椎脊髄外科専門医
- 日本脊髄外科学会認定医
- 日本がん治療認定医
- 日本神経内視鏡学会技術認定医
- 日本医師会認定産業医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- ドイツ医師資格
- ドイツ脳神経外科学会正会員
- ヨーロッパ脳神経外科学会正会員

