【スパイスドクター監修】むずむず脚症候群を和らげるスパイスの選び方と食事のポイント
むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)の不快感、本当にお辛いようです。
夜、布団に入った瞬間に足がムズムズしたり、虫が這うような感覚に襲われたりして眠れないのは、心身ともに大きな負担となります。
薬に頼りすぎるのは不安、身近な食品やスパイスで少しでも和らげたいという方に向けて、医師の知見に基づいたむずむず脚症候群に役に立つスパイスと栄養の活用法を解説します。
むずむず脚症候群とスパイス
むずむず脚症候群の主な原因の一つは、脳内の神経伝達物質であるドーパミンの機能低下や、その材料となる鉄分の不足です。
実は、私たちが普段使っているスパイスの中には、血行を促進したり、鉄分の吸収をサポートしたりすることで、症状の緩和に役立つ可能性があるものがいくつか存在します。
1. ターメリック(ウコン)
ターメリックに含まれる成分クルクミンには、強力な抗酸化作用と抗炎症作用があります。
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期待できる効果
神経の炎症を抑え、血流を改善することで、脚の不快感を軽減する可能性があります。
クルクミンは油と一緒に摂ると吸収率が上がります。カレーや炒め物に取り入れるのがおすすめです。
2. ジンジャー(生姜)
生姜に含まれるショウガオールやジンゲロールには、血管を拡張させ、体を芯から温める働きがあります。
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期待できる効果
冷えが原因で症状が悪化するタイプの方に特に有効です。末梢血流を促し、神経の過敏さを鎮めます。
3. シナモン
シナモンは毛細血管の修復に役立つスパイスとして知られています。
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期待できる効果
脚の隅々まで血液を届け、老廃物の蓄積を防ぐことで、ムズムズ感を抑える手助けをします。
スパイスだけで完治は難しい
ここで重要なポイントがあります。スパイスはあくまで補助的なセルフケアです。 むずむず脚症候群の根本治療には、以下の栄養素が欠かせません。
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鉄分
脳内のドーパミン生成に必須。 -
マグネシウム
筋肉の過剰な緊張を解く天然の精神安定剤。
スパイスを活用する際は、赤身の肉やレバー(鉄分)、アーモンドや海藻(マグネシウム)を一緒に摂取することを意識してください。
例えば、鉄分豊富な赤身肉のカレーにターメリックを多めに入れるといった工夫が非常に効率的です。
避けるべき刺激物に注意
良かれと思って摂取しているものが、実は症状を悪化させているケースもあります。
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カフェイン
コーヒー、緑茶、エナジードリンクは神経を興奮させ、症状を誘発します。 -
アルコール
一時的に眠れたとしても、数時間後に症状を激化させる最大の敵です。
スパイスティーなどを楽しむ際は、カフェインレスのものを選ぶよう心がけましょう。
スパイスドクターからのアドバイス
むずむず脚症候群は、単なるクセや疲れではなく、神経の病気です。
スパイスによる食事療法は素晴らしい試みですが、夜も眠れないほど症状が強い場合は、鉄欠乏性貧血や腎機能の低下が隠れていることもあります。
本記事は情報提供を目的としており、特定のスパイスによる治療を保証するものではありません。症状がある場合は必ず医療機関を受診してください。
【参考文献】
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日本神経学会「むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)診療ガイドライン」
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National Institute of Neurological Disorders and Stroke (NINDS) "Restless Legs Syndrome Fact Sheet"
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Aggarwal BB, et al. "Curcumin: The Indian Solid Gold." (ターメリックの抗炎症作用に関する研究)
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厚生労働省「e-ヘルスネット」レストレスレッグス症候群
執筆者情報
日本とドイツの医師免許を持つ脳神経外科医
市村 真也(いちむら しんや)
- 医療法人慶真会 川崎中央クリニック院長/横浜フロント脳神経外科・泌尿器科理事長
- 開成高校卒・慶應義塾大学医学部卒
- 脳神経外科専門医・医学博士
- 月9ドラマ「ヤンドク!」脳外科医療指導
- テレビ出演多数
- 小橋建太プロデュースFORTUNE DREAMのリングドクター
【保有資格・所属学会】
- 日本脳神経外科学会専門医
- 日本脳卒中学会専門医
- 脊椎脊髄外科専門医
- 日本脊髄外科学会認定医
- 日本がん治療認定医
- 日本神経内視鏡学会技術認定医
- 日本医師会認定産業医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- ドイツ医師資格
- ドイツ脳神経外科学会正会員
- ヨーロッパ脳神経外科学会正会員

