4月は膀胱も緊張している?新年度に増える泌尿器トラブルと対策
4月は膀胱も緊張している?
新年度が始まり、入学や就職、異動など環境が大きく変わるこの時期。心身ともに緊張状態が続くと、自律神経の乱れから頻尿や残尿感といった泌尿器の症状を訴える患者さんが増加します。「ただの疲れかな?」と放置せず、体のサインに耳を傾けることが大切です。
新年度に増える主な泌尿器トラブル
① 過活動膀胱(心因性頻尿)
新しい職場や学校で自由にトイレに行けないというプレッシャーがストレスとなり、膀胱が過敏に反応してしまう状態です。急に我慢できない尿意を感じたり、トイレの回数が多くなります。
② 急性膀胱炎
特に女性に多く見られます。新生活の忙しさで水分摂取を控えたり、トイレを我慢したりすることで細菌が繁殖しやすくなります。
③ 慢性前立腺炎
デスクワークの長時間化や、環境変化による疲労蓄積・ストレスが原因で、下腹部や会陰部に違和感・痛みを生じることがあります。
なぜ春に泌尿器科系が乱れるのか?
医学的には、以下の3つの要因が重なるためと考えられています。
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自律神経の乱れ: 寒暖差と精神的緊張が、排尿機能をコントロールする交感神経・副交感神経のバランスを崩します。
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トイレの我慢: 会議中だから、言い出しにくいからといった遠慮が、膀胱への負担を増大させます。
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免疫力の低下: 睡眠不足や過労により、細菌感染に対する抵抗力が弱まります。
今日からできる春の泌尿器ケア
泌尿器の健康を守るために、以下の3点を意識しましょう。
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トイレを我慢しすぎない環境作り: あらかじめトイレの位置を確認し、休憩時間には必ず立ち寄る習慣をつけましょう。
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適切な水分摂取: 尿をしっかり出すことで、膀胱内の細菌を洗い流します。一度に大量に飲むのではなく、こまめに摂取するのが理想です。
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冷え対策: 4月はまだ肌寒い日があります。下半身を冷やさないよう、ひざ掛けやカイロを活用しましょう。
医師からのメッセージ
泌尿器科の悩みは恥ずかしいと感じて受診をためらう方が多いですが、早期治療が早期回復への近道です。新生活を健やかに過ごすためにも、違和感があればお気軽に当院へご相談ください。
参考文献:日本泌尿器科学会 Q&A:排尿の悩みについて
厚生労働省 e-ヘルスネットストレスと自律神経の関係
日本臨床内科医会「膀胱炎」パンフレット
執筆者情報
日本とドイツの医師免許を持つ脳神経外科医
市村 真也(いちむら しんや)
- 医療法人慶真会 川崎中央クリニック院長/横浜フロント脳神経外科・泌尿器科理事長
- 開成高校卒・慶應義塾大学医学部卒
- 脳神経外科専門医・医学博士
- 月9ドラマ「ヤンドク!」脳外科医療指導
- テレビ出演多数
- 小橋建太プロデュースFORTUNE DREAMのリングドクター
【保有資格・所属学会】
- 日本脳神経外科学会専門医
- 日本脳卒中学会専門医
- 脊椎脊髄外科専門医
- 日本脊髄外科学会認定医
- 日本がん治療認定医
- 日本神経内視鏡学会技術認定医
- 日本医師会認定産業医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- ドイツ医師資格
- ドイツ脳神経外科学会正会員
- ヨーロッパ脳神経外科学会正会員

