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夜の熱中症、脱水と脳梗塞

[2025.06.16]

夏場の夜は要注意!

以前には寒くなった冬に多かった脳梗塞が、近年の酷暑による熱中症や脱水のために夏にも多くなってきたことはブログやメディアで発信してきました。

熱中症と脳梗塞のページ

2024.7.8にテレビ朝日「報道ステーション」で解説をしました

2024.7.12にTBS「Nスタ」で解説しました

2024.7.18にテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」で解説しました

2025.6.5にテレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」で解説しました

 

夏は日中の熱い時間帯に脱水を起こして脳梗塞を起こすことが多いですが、実は夏場の夜も脳梗塞には要注意です。

朝起きたらろれつが回らない、顔が歪んでいる、手足が動かないといった脳梗塞の症状が寝ている間に出現することがよくあります。

 

夏の夜間に脳梗塞を起こす理由はいくつかあります。

夜間にトイレに行かないように水分摂取を控えている

男女問わず、年齢を重ねるごとに夜にトイレに行く回数が増えてきます。

これを夜間頻尿と言いますが、男性の場合は前立腺肥大、女性の場合は過活動膀胱が原因のことが多いです。

夜間頻尿にならないように、夕食や寝る前に水を飲むのを控える方はいますが、水分摂取を控えると長い睡眠時間の間に脱水となり脳梗塞を起こすことがあります。

朝の起床時に血圧が上がる

夜間に脳梗塞が起こる原因の一つに、血圧上昇が関係していることがあります。

夜間に睡眠中は血圧は上がりませんが、起床時に急激に血圧が上昇する「モーニングサージ」という現象が起きます。

身体が休息の状態から活動的になるので、起床上に血圧が上がるのはどうしても避けられないことです。

また、もともと高血圧で降圧剤を朝食後に内服している方は、起床時が一番お薬の血中濃度が下がって薬の効果が弱くなり、一日の中で一番血圧が高い状態となりやすいです。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に呼吸が一時的に停止する状態です。

睡眠中に呼吸が止まることで、低酸素状態になり、血圧が変動し、脳梗塞のリスクが上昇します。

睡眠時無呼吸症候群の方は、夜間高血圧を引き起こしやすく、特に早朝高血圧の原因となることがあります。

睡眠時無呼吸症候群による夜間高血圧は、血管に負担をかけ、動脈硬化を進行させ、脳梗塞の再発リスクを高める可能性があります。

 

夜の熱中症と脳梗塞の予防

・就寝前と起床後の水分補給:

コップ1杯の水を飲む習慣をつけることが推奨されています。
 
水分の摂り過ぎは夜間にトイレに頻回に行くことになり寝不足を引き起こすので、適度な水分摂取にしましょう。
 
・適切な温度と湿度の管理:

寝室の温度と共に湿度を快適に保ち、熱がこもらないように換気をしましょう。

特に湿度が高いと身体から汗が蒸発しづらく体に熱がこもりやすくなります。

また、湿度が高いと実際の室温よりも熱く感じやすくなります。

・血圧測定:

毎日、朝と夜に血圧を測定し、血圧変動を把握することが大切です。

 

・睡眠環境の改善:

睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合は、適切な診断と治療を受けることが重要です。

必要に応じて持続陽圧呼吸療法(CPAP)という鼻に装着したマスクから送り込んだ空気の圧で空気の通り道を確保する治療です。

また、寝室環境(枕の高さなど)を整えることも大切です。

 
・生活習慣の改善:
塩分制限、ストレス軽減、十分な睡眠を心がけることが大切です。
 
・高血圧治療:
高血圧と診断された場合は、医師の指示に従い、適切な治療を受けることが重要です。

 

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