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頭蓋矯正ヘルメット「アイメット」
による治療の実際3

[2022.07.16]

当院ではたくさんの赤ちゃんの頭の形の矯正治療にあたっていますが、その中でも印象に残る治療成績を残し良好な関係を築けたご両親にインタビューをしております。

今回は生後6か月からヘルメット治療を始め、予想を遥かに上回る治療効果を認めた患者さんにインタビューをすることができました。

Case3 Gさん 男児 5か月半で来院

短頭(絶壁)と右扁平斜頭のために6か月よりヘルメット治療開始 

(このテータの公表にはご両親の同意と許可を得ております)

緑が治療前、灰色が治療後

 

6か月間の治療を経て前後比率(短頭率)は114.6%→116.4%、前頭部左右対称率(扁平率)93.7%→97.6%、後頭部左右対称率(扁平率)は75.7%→90.6%と驚異的に改善いたしました。

生後6か月から治療を始めて75%程度の超重度の歪みを90%以上の正常範囲内まで矯正できたことに本当に驚きました。

Gさんは1日平均23.5時間とお風呂以外の時間を頑張って装着してくれました。このような継続した努力が実を結び素晴らしい治療成績を残すことができました。お母様とご祖母様といつも一緒に半年間通院していただきました。

インタビュー風景 お母様とお祖母様と一緒

 

 

治療開始までのスピード感

頭蓋矯正ヘルメット治療で最も大切なのが治療を始めるまでのスピード感です。私を含めた外科医はいい意味でせっかちな人間が多く、手術や治療までに無駄な時間を費やすことを嫌います。特に脳神経外科医は臨床の現場で今すぐ手術するか即決しないと救命できないという緊迫した状況の中で仕事をしていますので、常日頃から治療へのスピード感を求められます。Gさんのご家族には治療へのスピード感を大変評価していただきました。

ヘルメット治療の初診を予約制にしてしまうとその外来予約を待つまでに無駄な時間を過ごしてしまうことになります。こうした理由からアイメット外来初診はあえて予約制にしておりません。院長外来を受診していただき、頭蓋骨の病気がないことを保険診療内で診察してからなるべく早いタイミングでLED計測を予約します。なお初診は頭蓋矯正ヘルメット以外の脳神経外科や内科、整形外科の通常の診察と一緒に行っているためにお待たせすることがありますのでご了承ください。


LED計測の光景

 

ジャパン・メディカル・カンパニー社と提携した治療という最高の環境を限られた時間の中で最大限に活用するように、金曜日のアイメット外来は通常の外来診察の傍ら、10-20分毎の完全予約制で行っております。多少の時間の前後はありますが、アイメット外来はほぼ時間通りに進みますので半年間の月1回の通院では赤ちゃんを連れて長時間待合室で待つことはほとんどありません。

 

治療の標準の確立

当院では初診後にLED計測を行い、その結果によって治療をするかどうかをご両親に判断して頂いております。その後の半年間の通院の中で1か月目(初回)、3か月目(中間)、6か月目(卒業)にLED計測をして治療の効果判定をしております。この初診から半年間の一連のヘルメット治療の流れはジャパン・メディカル・カンパニー社との長い連携の中で作り上げてきた洗練されたシステムです。最近アイメットによるヘルメット治療を導入した医療施設はこのシステムを治療の標準として取り入れているようです。

当院はこれからも頭蓋矯正ヘルメット治療をリードする存在であり続けるために全力を尽くします。

ヘルメット治療の発信

適正な治療のタイミングである6か月以内を過ぎてしまった赤ちゃんの頭蓋矯正ヘルメット治療についてご相談を頂くことが数多くあります。特に4か月乳児検診にて小児科の先生から「そのうち頭の形は自然に良くなりますよ」と言われてしまい、頭蓋骨の形がよくないことを自覚しながらそのまま経過観察をしてヘルメット治療にいいタイミングを逸する赤ちゃんたちを今までにたくさん目の当たりにしてきました。ヘルメット治療をせずとも自然に頭の形が成長と共に良くなっていく例もあるかとは思いますが、もし経過をみて良くならない場合にはその後のヘルネット治療は困難になってしまいます。

Gさんのお母様も乳児検診にて小児科の先生に大丈夫と言われたために、治療開始が遅れてしまったとのことです。幸いなことにGさんは生後6か月ぎりぎりで治療を開始し、結果的にヘルメット治療がうまくいきましたが、それでもなおいたずらに時間が過ぎ去ってしまったことを後悔しているとおっしゃっておりました。Gさんのお母様とお祖母様は私のブログを見てヘルメット治療についての知識を得ており、今後は患者さんだけではなく医療従事者にもヘルメット治療の正確な情報を発信してくださいとのお言葉を頂きました。

私は今まで主に患者さん向けにブログにてアイメットによるヘルメット治療について発信してきました。これからは今までの治療経験を医療従事者向けに学会や英文論文という学術的な発信に力を入れていきます。

 

信頼関係の大切さ

私は脳神経外科医として主に手術という危険度の高い治療方法に20年近く携わってきました。手術はうまくいけば治療に多大な効果がある一方で、生命の危険性を伴うリスクの高い治療法です。たくさんの手術をしてきた中で一番重要視していたのが患者やご家族との信頼関係です。医師や医療従事者も患者さんやその家族と同じく一人の人間です。手術の高いリスクを承知して患者さんを治療するにはお互いの信頼関係がなければ成り立ちません。

ヘルメット治療でも手術と同じことが言えます。ご両親にとって赤ちゃんはある意味自分の命以上に大切であることは私も理解しているつもりです。ヘルメット治療では治療のタイミングや歪み方によって治療の効果が大きく変わってきます。今までのアンケート結果ではほとんどのご両親は当院でのヘルメット治療にご満足していただいておりますが、それでも全てのご期待に100%応えられているわけではありません。なので私は初診やLED計測結果のご説明の際は今までの経験をもとに包み隠さず自分の考えていることをお話しさせていただいています。本音で話さないと誤解を生む可能性があるからです。

Gさんのご家族は本当に私のことを信頼していたき、私もその信頼に応えるべく全力で治療にあたりました。その結果が素晴らしい治療成績に結びつきました。Gさんのご家族とは治療を通じて素晴らしい信頼関係が築けたと思います。

卒業時の記念写真

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