気圧の変化で脳がむくむ
季節の変わり目に手足がむくむとはよく聞きますが、実は脳もむくむもことがあります。
気象病や天気痛では気圧が急激に下がるときに、脳の血管の浸透圧が変化して水分(組織液など)が血管外へ漏れ出して脳がむくみ、神経を圧迫することが原因の一つと言われています。
さらに、気圧変化によって体内の水分バランスが乱れることで気象病が起こるとされています。
また、気圧の変化を感じるセンサーが内耳にあるといわれています。
晴れの日にも低気圧の日はありますが、台風や梅雨などで湿度が上がるときは、気圧が下がるため、不調を感じる人が多くなります。
気象病は女性に多いといわれますが、その理由は、内耳が男性より敏感で気圧の変化を感じやすいためです。高い湿度や日中の寒暖差などに加え、気圧の変動に自律神経がうまく対応できずにバランスが崩れやすくなります。
このように、血管拡張による神経圧迫で起こる頭痛と気圧の低下が内耳で知覚され、自律神経が乱れることで起こる「だるさ・めまい」などの寒暖差疲労が起こることがあります。
脳のむくみには漢方薬が効果的
西洋の内服薬で頭のむくみに効果のあるものはありません。
ここで効果を発揮するのが漢方薬です。気象病や天気痛、寒暖差疲労で使用する漢方薬は体の中の水分のバランスを調整するという効果があります。
当院では、この漢方薬を季節の変わり目になると処方することが非常に多いですが、ただ漫然と漢方薬を処方するだけということは致しません。
ただ、脳のむくみを起こす原因が脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳卒中や脳腫瘍が原因のことがあります。こうした理由から必ずCTやMRIを撮影して頭の病気がないことを必ず確認します。なお、気象病や天気痛、寒暖差疲労の場合はCTやMRIでは脳のむくみがわからないほどに微細です。
気象病や天気痛、寒暖差疲労でお困りの方は当院に受診しご相談ください。
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