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【整形外科トピックス】梅雨前後に体が重い その関節痛、気圧・湿度変化が原因かもしれません

[2026.05.22]

梅雨が近づくこの時期、

「膝が重だるい」 「昔痛めた腰が痛む」 「首や肩がいつもよりつらい」 「雨の前日に関節が痛む」と感じる方が増えてきます。

実際に、医療法人慶真会 川崎中央クリニック の整形外科外来やリハビリでも、梅雨時期や気圧・湿度変化の大きい日に症状悪化を訴える患者さんは少なくありません。

「年齢のせいかな?」と思われがちですが、実は“気圧や寒暖差、湿度変化”が関係している可能性があります。

今回は、梅雨時期に増える関節痛や体の不調について、整形外科の視点からわかりやすく解説します。

なぜ梅雨時期に関節痛が増えるの?

原因のひとつとして考えられているのが、気圧の変化です。

雨が近づくと気圧は低下します。
すると体にはさまざまな変化が起こります。

① 自律神経が乱れやすくなる

人の体は、気温や気圧の変化に合わせて自律神経が働いています。

しかし急激な気圧変化が起こると、

  • 血流低下
  • 筋肉の緊張
  • 関節の内圧変化
  • 疲労感
  • 睡眠の質低下

などが起こりやすくなります。

特に首・肩・腰まわりの関節の動きが悪くなったり、筋肉が硬くなることで、痛みや重だるさを感じる方が多くなります。

② 関節内部の圧力変化

気圧が低下すると、関節内部の圧力バランスにも変化が起こると考えられています。

その結果、

  • 変形性膝関節症
  • 腰痛
  • 五十肩
  • 古傷の痛み

などが悪化しやすくなります。

特に「昔ケガした場所が雨の日に痛む」という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

「天気痛」「気象病」と呼ばれることもあります。

症状が出やすい方

  • 変形性膝関節症がある
  • 慢性的な肩こり・腰痛がある
  • デスクワーク中心
  • 運動不足
  • 睡眠不足
  • ストレスが多い
  • 自律神経が乱れやすい

梅雨時期に悪化しやすい整形外科症状

■ 膝痛(変形性膝関節症)

湿度や気圧低下で膝周囲の関節、筋肉が硬くなり、痛みが増すことがあります。

特に、

  • 階段
  • 立ち上がり
  • 長時間歩行

で症状が強くなる方が多いです。

■ 腰痛

寒暖差や冷房の影響も加わり、筋肉が緊張して腰痛が悪化することがあります。

「朝起きると腰が固まる」という訴えも増える時期です。

■ 首・肩こり

自律神経の乱れにより血流が低下すると、首肩周囲の筋緊張が強くなります。

そこから、

  • 頭痛
  • めまい
  • 倦怠感

につながることもあります。

梅雨時期の関節痛を和らげるポイント

① 軽い運動を続ける

痛みがあると動きたくなくなりますが、完全に安静にしすぎると筋肉が硬くなり逆効果になることがあります。

おすすめは、

  • ウォーキング
  • 軽いストレッチ
  • ラジオ体操
  • 自宅での筋力トレーニング(かかと上げ、スクワットなど)

などです。

② 体を冷やしすぎない

梅雨〜夏は発汗+冷房による“隠れ冷え”が増えます。

特に、

  • 膝
  • 股関節(そけい部)
  • 腰
  • 首肩

を冷やしすぎないことが重要です。

③ 睡眠と生活リズムを整える

自律神経を整えるためには、

  • 十分な睡眠
  • 規則正しい生活
  • 適度な運動

が非常に大切です。

痛みが続く場合は整形外科へ

気圧変化による症状と思っていても、

  • 変形性関節症
  • 神経症状
  • 筋力低下
  • 姿勢不良

などが背景にある場合があります。

特に、

  • 痛みが長引く
  • 歩きづらい
  • しびれがある
  • 日常生活に支障がある

これらの場合は、早めの受診をおすすめします。

整形外科では、

  • 画像検査(レントゲン、CT、MRI)
  • 注射・投薬治療
  •  リハビリテーション
     運動療法
     物理療法
     生活指導

などを組み合わせながら症状改善を目指します。

まとめ

梅雨時期の不調は、単なる「気のせい」ではなく、気圧や湿度、寒暖差による体への影響が関係している可能性があります。

特にこの時期は、

  • 膝痛
  • 腰痛
  • 首肩こり
  • 体のだるさ

を感じやすくなります。

適度な運動や生活習慣の見直しを行い、それでも症状が続く場合は整形外科へご相談ください。

参考文献

1. 日本整形外科学会 「変形性膝関節症診療ガイドライン」
2. 日本気象協会 「天気痛予報・気象病に関する解説」
3. Sato J, et al. “Weather and Pain: A Review of Current Understanding.” Pain Research and Management.
4. Vincent K, et al. “The influence of weather on osteoarthritis pain.” Current Rheumatology Reports.
5. 厚生労働省 健康づくりのための身体活動・運動ガイドライン2023

6. Dixon WG, et al. "How the weather affects the pain of citizen scientists using a smartphone app." NPJ Digital Medicine, 2019.

執筆者情報

医療法人慶真会 川崎中央クリニック 理学療法士

東京都立大学(旧:首都大学東京)卒業
理学療法士(国家資格)
臨床経験 17年
延べ担当患者数 5万人以上
脳血管リハビリ(脳梗塞・脳出血)および運動器リハビリ(整形外科疾患)を中心に、入院・外来・訪問リハビリすべての領域で経験を有する。

急性期後から在宅復帰まで一貫したリハビリ支援を行っている。

 

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