GLP-1メディカルダイエット
大注目のGLP-1受容体作動薬
GLP-1(Glucagon-Like Peptide-1)は人の小腸から分泌されるホルモンの1つで、血糖値の上昇を抑えるインスリンの分泌を促します。また血糖値を上げるグルカゴンの分泌を抑えます。2型糖尿病に対する新たな治療薬として注目されるのがこのGLP-1受容体作動薬です。食欲を抑える作用、脂肪を分解することからダイエット目的で用いられることが多くなっています。2021年にはGLP-1受容体作動薬の内服薬が発売され、ますます注目されています。
GLP-1ダイエットの特徴
糖尿病でない肥満の人たちへのGLP-1受容体作動薬の効果は
①食事前の空腹感の抑制
②食欲低下による食行動のコントロール
③食事の嗜好の変化、特に「高脂肪で甘くないもの」への食欲低下
の3つが報告されています。
(Diabetes Obes Metab. 19: 1242–1251,2017)
GLP-1受容体作動薬は体内の血糖値上昇に対して血糖値を下げるといった作用です。血糖値が下がりすぎていわゆる「低血糖発作」になることは少ないので安心して使用できます。
GLP-1受容体作動薬を使用してすぐには「便秘、吐き気、胃のむかつき、下痢など」の症状がおこることがあります。副作用には個人差がありますが、多くの場合には毎日継続すると徐々に症状が軽くなり消えていきます。
ダイエットで最も辛いのが食事制限ですが、GLP-1受容体作動薬は食欲を抑えることができるため、ストレスの少ないダイエット方法と言えます。
基本的に自宅で薬(注射)を投与するので通院する必要がありません。痛点にも届かないくらいの極小・極細の注射針を毎日もしくは週1回自己注射します。内服薬の場合は1日1錠を内服します。
当院では注射薬としてオゼンピック、内服薬としてはリベルサスを導入しております。いずれも糖尿病以外の使用目的では保険適応外の自費診療となります。
注射製剤(オゼンピック皮下注)
オゼンピックは6‐12か月で5〜6kgの体重減少が報告されています。
ご自身で腹部、二の腕、太ももなどに週に1回注射をしていただきます。中には、「痛そう」とか「注射が怖い」と不安になる方もいらっしゃるかと思いますが、オゼンピックの注射針は採血や予防接種で用いられる針よりも細いです。痛みの感じ方には個人差がありますが、ほぼ痛みを感じなかった方が大勢います。 ボタンを押すと自動的に注入される使いやすい薬剤です。
はじめの1‐2か月は0.25mgを注射し、その後に0.5mgに増量します。効果が不十分な場合は1.0mgに増量することもあります。場合によっては0.25mgで効果が十分という方もいますので、その際は0.25mgの注射継続をします。
オゼンピック皮下注
オゼンピック2.0mgは49,500円(税込み)です。
1本で数回分の注射でき、
・0.25mg/週で注射→1本で8週間分
・0.5mg/週で注射→1本で4週間分
・1.0mg/週で注射→1本で2週間分
となります。
患者さんご自身では打つのが不安であるとか怖いという場合には、当院で皮下注射することができます。その際は手技料として1100円(税込み)が別途かかります。
内服錠剤(リベルサス錠)
2021年2月に待望の内服によるGLP-1受容体作動薬、リベルサスが日本で発売になりました。日本人のデータだと、26~52週のリベルサス14㎎投与により、3~4㎏の体重減少効果がありました。
(Diabetol Int. 2020 Jan 4;11(2):76-86)
リベルサスもオゼンピックと同様にはじめの1‐2か月は3mgを内服し、その後に7mgに増量します。効果が不十分な場合は14mgに増量することもあります。場合によっては7mgで効果が十分という方もいますので、その際は7mgの内服継続をします。
ただし内服方法には注意が必要で、1日のうちの最初の食事又は飲水の前に、空腹の状態でコップ約半分の水(約120ml以下)とともに服用し、服用時及び服用後少なくとも30分は飲食及び他の薬剤の経口摂取を避けること、とされています。
リベルサス錠
リベルサス錠の価格は30日分で
3mg : 33000円(税込み)
7mg : 66000円(税込み)
14mg: 99000円(税込み)
+診察料2200円(税込み)となっております。
GLP-1メディカルダイエットにご興味のある方は、院長外来を受診しご相談ください。