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慢性硬膜下血腫

頭部外傷をきっかけに、時間差でゆっくりと硬膜部に血の塊(血腫)が作られてゆく病気です

慢性硬膜下血腫は脳神経外科において最も多くみられる疾患です。頭を強く打ちつけるなどといった事故があった場合には、約1~2カ月ほど経過した後も検査確認を含めた正しい見守りが必要となります。

内部で漏れ出した血液が時間をかけて血の塊(血腫)を作り、大きくなるにつれて脳を圧迫します

頭部には無数の血管が張り巡らされています。転倒や事故などによって頭を強く打ちつけた場合はもちろんのこと、比較的軽い外傷においてもそれをきっかけに内部にある血管が損傷してしまうことがあります。特に頭部を巡る血管は非常に細くデリケートな作りをしています。傷ついた箇所から時間をかけて少しずつ血液が漏れ出すと、頭蓋骨と脳の隙間部分に血の塊(血腫)が作られてゆきます。血腫は大きくなるほどに脳を圧迫し、その結果、頭痛や認知症に似た症状などさまざまな問題を引き起こすようになります。この状態を慢性硬膜下血腫と呼びます。事故から1~2カ月ほど経過した後に症状が現れるのが特徴的な疾患です。

慢性硬膜下血腫はご高齢の方ほどその発症リスクが高まります

慢性硬膜下血腫は年間10万人につき3~4人程度と言われる疾患ですが、ご高齢の方においてはその約2倍以上の数値となっています。はっきりとした理由はまだ解明されていませんが、ひとつには加齢による脳の萎縮が挙げられます。脳が委縮すると頭蓋骨との隙間が大きくなり、そこに溢れ出した血液が溜まりやすくなってしまいます。隙間が大きいほどに血腫も大きくなり、特に血をサラサラにする薬を服用されている場合にはさらに出血が広がりやすくなってしまいます。

慢性硬膜下血腫が引き起こす主な症状

代表的な症状として以下のようなものが挙げられます。

  • 頭痛
  • 吐き気
  • 手足の麻痺やしびれ
  • 手足の運動機能の低下
  • 歩行障害
  • 感覚機能の低下
  • けいれん
  • 言語障害
  • 認知機能の低下
  • 尿失禁
  • 意識障害 など

放置するほどに症状は悪化し、場合によっては命に関わる可能性もあります。

「治る認知症」としても広く知られている疾患です

慢性硬膜下血腫は特発性正常圧水頭症と並び、手足の麻痺や失語症、意識障害などの認知症によく似た症状が現れることが特徴的な疾患です。そのため「治る認知症」とも呼ばれています。治療においては手術治療が必要となりますが、懸念点としては再発が起きる可能性があるということです。同じ場所に血腫ができる場合もあれば、反対側にできることもあり、人によってさまざまです。再発の際には再度手術治療が必要となります。詳しくはこちらへ

当院の診療方針

慢性硬膜下血腫はCTやMRIなどを用いた専門検査を加えることによってすぐに診断がつきやすい疾患です。必要に応じて血腫を取り除く手術治療が必要となります。さらなる高度な分析・治療が必要と判断された場合には、提携の医療機関へ随時ご紹介もさせていただいております。

CT

X線を用いて脳を圧迫している血腫の有無を見つけ出す検査です。CTは1mm以下の小さな病変も見つけ出すことができるため、精度の高い診断を可能とします。

MRI

CTによって異常が見つかった場合には、さらに内部の状態を詳しく観察する必要があります。MRIでは脳内の様子や出血している箇所の周りの状態まで詳しく観察することができます。

治療にあたっては頭蓋骨に穴をあけ、血腫を取り除く手術治療が必要となります

局所麻酔をした頭部に小さな穴をあけ、硬膜下部に専用の細いチューブを挿入して血腫を洗浄する治療が必要となります。危険性の少ない手術治療として一般的に用いられている治療法であり、ほとんどの患者さんが一度の手術で完治されていらっしゃいます。ただし、約10~20%程度の方は再発する可能性があると言われています。再発の治療にあたっては現在のところ手術法は確立されておりませんが、当院では論文発表も行っている院長による内視鏡を用いたドイツ式の手術法を採用しており、日々多くの患者さんの治療に貢献いたしております。

手術は局所麻酔で行われるため、身体に対する負担も少なく安心です

慢性硬膜下血腫の手術は局所麻酔によって行われるため、身体に対する不安も少ないです。そのためご高齢の方も安心して治療をお受けいただけます。手術当日から翌日は頭部にチューブを挿入したまま、ゆっくりと血腫を取り除く作業が必要となります。その後CTにて内部の状態を確認させていただきます。術後にはリハビリも必要となります。

当院は入院施設を併設しているクリニックです

当院は入院施設を併設しており、迅速な検査・診断をはじめ、専門性の高い手術治療をお受けいただける環境が整っております。頭部外傷においては救急対応も広く行っており、術後のリハビリなども含めて手厚いケアをご提供させていただいております。

高い修復技術にもこだわっており、外観的な問題も最小限に抑えられます

一般的に頭部における手術治療では、術後の回復において骨や皮膚の陥没など外観的な問題を残すケースが多くみられます。しかし当院では修復技術においても見た目の美しさなど細部にまでこだわった精度の高い治療をご提供させていただいております。

自家骨粉充填術(Autologous bone dust technique)

慢性硬膜下血腫の手術では、始めに頭蓋骨にドリルで直径1cmほどの小さな穴を開ける作業が必要となります。その際に出た骨のかけらを丁寧に集め、再度埋め戻す際に使用します。もともとご自身の骨であることで、アレルギー反応や術後の拒絶反応といった心配も一切ありません。戻された骨粉はその後、実に8~9割という高い確率で骨へと自然に再生してゆきます。患者さん側においては術後の回復とともに皮膚や骨の陥没が目立ちにくくなるというメリットがあります。まさに「究極の再生治療」とも言えるこの手術法は、当院の院長が世界に向けて論文発表も行っており、現在もなお高い評価を受けている手術法となっています。

院長の学術的業績

 

頭部を強打する事故があった場合には、その後1カ月程度は慎重な観察が必要です

慢性硬膜下血腫は頭部外傷を負った後、約1カ月程度は警戒が必要となる病気です。長く続く頭痛や認知症によく似た症状が現れることが特徴的で、特にご高齢の患者さんにおいてはさらに慎重な観察が必要となります。当院では事故が起きてから約1カ月後を目安に、必ずCTやMRIを用いて詳細な検査確認を行う場を設けるようにいたしております。放置すれば命の危険に関わる可能性もある病気です。何らかの異常を感じられたり、気になる症状がある場合にはまずは当院までご相談ください。再発が認められた場合にも、神経内視鏡を用いて開頭範囲を最小限に抑えた先進的な治療を展開いたしております。最高ランクの医療技術のご提供とともに、患者さんのその後の生活を見越した満足度の高い治療実現をお約束いたします。

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